■ nanoCAD 5 メモ
最終更新日 : 2025/04/17 f.izawa
■ ライセンスには、有効期限があります。
メニュー - [ヘルプ] - [nanoCAD 5.0 について]
下記の場合、2025 年 5 月 11 日まで有効です。ライセンス番号は NC50AS で始まっています。
2023 年に発行された古いフリーライセンス番号(NC50AS)の場合、1年間の商用利用が許可されています。
2024 年に発行された 1 年間の新しい無料ライセンス番号(NC5NVAS)の場合、商用利用は許可されていません。
NON-COMMERCIAL の文字が追加されています。
■ nanoCAD 5 のライセンス更新
ライセンス番号が NC50AS で始まるときは、nanoCAD 5 をアンインストールするのが簡単です。
ライセンス切れの前に、https://nanocad.com/personal/ にアクセスして、登録済のユーザーID(メールアドレス)とパスワードを入力し、
右端の「nanoCAD 無料をダウンロード」から nanoCAD 5 をダウンロード。右側の「シリアル番号を取得する」をクリックします。
しばらく待つとシリアル番号と有効期限が表示されます。シリアル番号をコピーしておきます。
nanoCAD 5 をアンインストールします。
ダウンロードした NCE5.0_2547.1471.1167.exe を実行します。
nanoCAD を起動し、ライセンス番号を入力します。
日本語化するときは、nCadWldJp241019.zip を解凍し、nCad.wld ファイルを naoCAD 5 のフォルダに上書きコピーします。
nanoCAD 5 を起動して、メニュー「ツール」-「カスタマイズ」-「インターフェース」で、[すべてをリセット] ボタンをクリックします。
nanoCAD 5 を再起動します。
■RegWizard
※RegWizard 用ほぼ日本語化 RegWizard.wld ファイルは http://www.izawa-web.com/zip/ncadRegWizardJp.zip
シリアル番号入力は一番上です。[次へ] をクリック
シリアル番号を入力して[次へ] をクリック
登録済のメールアドレスを入力して[次へ] をクリック
「ご注意ください!
要求されたライセンスはこのコンピュータに割り当てられます。他のコンピュータにライセンスを転送することはできません。
ライセンスのリクエストを続けますか?」
[はい] をクリック
■ nanoCAD 5 を使って良いのか?
・・・と思いながら試用しています。(メインの CAD は、BricsCAD V20 です)
dwg / dxf の読み書きは 当時の AutoCAD 互換と呼ばれる他の CAD と同じライブラリ
Teigha for .dwg files 2003-2013 by Open Design Alliance. All rights reserved.
を使っているので、問題ないかと思います。
2013 形式の DWG/DXF を読み書ききます。
サポート OS は Winodos XP、8 ですが、Windows 10、11 でも問題なく動iいています。
DWG、DXF を扱える CAD は多いですが、内部で独自のファイル形式に変換しているどの CAD よりも再現性が良く、扱いやすいと思います。
AutoCAD 互換と呼ばれる他の CAD の現バージョンと比較すると、かなり劣るところもあります。
基本的な機能としては十分です。LISP 、.NET で作成したコマンドも動きます。
AutoCAD 、その他の CAD と同じフォントファイル、線種ファイル を使うと線の尺度が異なるくらいで、
ほぼ同じように表示されます。印刷設定もそのまま使えます。
2018 年に使った時の感想として某 BBS に「DraftSight より軽くて速い」と書き込んでいます。
軽くて速いかというとそうでもなく、BricsCAD と比べた場合、起動も読み込みも、コマンド、LISP のロード、実行も遅いようです。
特に、LISP のロードは遅いです。
日本語化した場合、起動が若干遅くなるようです。
■ 他のCAD (AutoCAD, BricsCAD ... ) で開くと、「プロキシ情報」のダイアログが表示される
nanoCAD で保存すると、プロキシグラフィックが追加されることがあります。
これは、nanoCAD で新規に作成した図面だけなく、他のCAD の図面を読み込み、保存しても追加されることがあります。
どうも nanoCAD で作成した寸法、ノート(注釈、引出線)、テーブル図形があるとそうなるようです。
AutoCAD, BricsCAD で開く可能性がある場合は、気を付けたほうが良いでしょう。
ちなみに、IJCAD では表示されません。
回避方法ですが、2つあります。
1:WBLOCK コマンドで、図面全体を書き出します。2013 DWG 形式でも保存できます。
ただ、保存先とファイル名を指定する必要があるため少し面倒です。
2:SAVEAS コマンドで名前を変えて保存。ファイル形式として 「R11 互換形式」で保存します。
R11(R12) 形式でサポートされていない図形は、変換または削除されます。
ファイル名をそのまま使えるので、手軽です。
■ コードページ(DWGCODEPAGE) の問題
nanoCAD の規定値は ANSI_1251(キリル言語)。
2023 年 Nanosoft AS に変わってからは、ANSI_1252(西ヨーロッパ言語)になっています。
ODA File Converter で古い形式で DWG -> DXF 変換すると、文字化けすることがあります。
ユニコードに対応した 2007 形式であれば、問題ないと思われます。
文字が正しく表示されない時は、システム変数 DWGCODEPAGE を確認します。
メモ帳で DXF ファイルを開き、$DWGCODEPAGE を検索。
その数行下にある ANSI_xxxx を ANSI_932 に変えて保存。
CAD でその DXF ファイルを開くと正常に表示される。・・・はず。です。
テンプレートファイルを nanoCAD デフォルトのものではなく、日本語版 CAD のものを使用すると解決します。
テンプレートファイルの場所は、
メニュー-[ツール]-[オプション] または [Ctrl]+[9] でオプションダイアログを表示。
「標準ディレクトリ」の中に「テンプレートファイルの場所」があります。
既定値では、<C:\Users\owner\AppData\Roaming\Nanosoft AS\nanoCAD Int 5.0\Templates>です。
■ ノート、テーブル図形
ノート(注釈、引出線)は、多機能で簡単、非常に便利です。
テーブルは、Excel のアクティブなセルのデータをそのまま表として取り込めたりします。
が、いずれも nanoCAD 独自の図形のようです。
IJCAD では、ACAD PROXY ENTITY として読み込まれ、そのままでは編集不可。分解する必要があります。
BricsCAD ではプロキシ情報のダイアログが表示され、図形としては何も表示されなかったりします。
他の CAD で開く可能性がある場合は、分解しておくほうが良いと思います。
ちなみに、AutoCAD 他の CAD で作成した引出線は、nanoCAD では、LEADER + MTEXT として読み込まれます。
矢印の大きさは、変更できません。(プロパティーに出てこない)
AutoCAD 他の CAD で作成したテーブル(表)は、nanoCAD では、AutoCAD Table として読み込まれます。
そのままでは編集できません。分解する必要があります。
■ [Shift] キーで一時的に直交モード反転
座標を指示する時に、[Shift] キーを押している間、一時的に直交モードが反転します。
BricsCAD と同じで、非常に便利です。
■ 短縮コマンド、エイリアス
短縮コマンド、エイリアスは nCad.pgp ファイルにあります。
nanoCAD 5 を再起動すると反映されます。
■ TEXT, MTEXT の文字列編集
TEXT 文字列のダブルクリックで、「文字設定ダイアログ」が表示されます。
文字入力で[Enter]キーを押すと終了するので、使いやすいです。
[OK]ボタンをクリックしても終了します。
キャンセルは[ESC]キーか、[Cancel]ボタンです。
画面上での編集は、DDEDIT(ED) ですが、
日本語に対応していないため、「????」表示で内容が分かりません。
日本語以外であれば、使えます。
プロパティーウィンドウで変更するのが速いです。
複数の TEXT を選択すると、一括で同じ文字列に変更できます。
MTEXTを分解すると、日本語TrueTypeフォントは1文字ずつに分解されることがあります。
これ↑は、文字スタイルに関係するようです。新規図面だと大丈夫でした。
MTEXTを使う時は、日本語 SHX フォントを設定しておくと、マウスダブルクリックの編集で、
そのまま編集できるようになります。
また、分解しても一行文字 (TEXT) に変換されます。
■寸法作成
システム変数: DIMSCALE の値は、無視されるようです。
寸法が多い場合は、画面右下の [ M1:1 ] をクリック。
ポップアップメニューから「シンボル尺度」を選択。
[M1:1]の表示が [ m1:1 ] に変わるので、これをクリック。
ポップアップメニューから希望の尺度、例えば「1:10」を選択。
[ m1:10 ] に変わり、文字、矢印サイズが尺度 1/10 用に変わります。
寸法が少ない場合は、とりあえず寸法を作成。
それを選択して、プロパティーウィンドウの「尺度」1:1 を 1:10 に変更。
文字、矢印サイズが尺度 1/10 用に変わります。
すでに作成されている他の寸法にこれを適用する場合は、
MATCHPROP コマンド、またはメニュー-「変更」-「図形のプロパティコピー」で
元図形、合わせる図形の順で選択します。
あるいは、対象の図形をすべて選択して、プロパティウィンドウで一括で「尺度」を
変更するのが簡単で速いです。
例えば直径寸法の場合、対象の円の大きさを変更すると、寸法も追従して変わりますが、
nanoCAD の寸法を他の CAD で読み込んだ場合、この連携(追従)がされません。
その反対 他の CAD -> nanoCAD の場合も同様です。
■ ブロック挿入
ATTDIA, ATTREQ は AutoCAD と同じです。
ATTREQ は機能していないので、属性があるブロックでは挿入時に必ず属性入力になり、
入力属性の分だけ [Enter] が必要になります。
属性がマルチテキストのときは、ATE コマンドでは編集しにくいので、
プロパティー(インスペクタ)ウィンドウで変更したほうが効率的です。
-INSERT で DXF ファイルは挿入できない。拡張子は ..dwg に限るようです。
また、ファイル名に "" を付けると、「無効なブロック名...」になります。
プログラムから DXF ファイルを挿入する場合は、
blk := doc.ModelSpace.InsertBlock(vpt, fname, 1, 1, 1, 0, EmptyParam);
で、適当な位置に挿入して、挿入したブロックを削除すると、図面内にブロックが作成されるので、
そのブロック名が -INSERT のブロック名として使えるようになります。
あるいは、同じように適当な位置に挿入して COPYBASE でそれをコピー、削除。
PASTECLIP コマンドで任意の位置挿入にできるようになります。
属性の多いブロックにも有効です。
いずれも、パージは必要に応じて・・・。
■ 属性の編集
ATE, ATTEDIT または BATTMAN です。
ピックした属性の入力項目がアクティブにはなりません。
属性の数が多い時はページ数が多くなり、探すのが面倒です。
MTEXT の属性は、より面倒です。
プロパティーウィンドウで変更するのが速いです。
複数のブロックを選択すると、同じ属性名の値を一括で同じ値に変更できます。
■ ブロックの編集
ブロックをダブルクリックすると「ブロック編集ダイアログ」が表示されます。
[OK] ボタンをクリックすると、REFEDIT コマンドが実行され、ブロックの編集に入ります。
REFCLOSE (破棄して終了)で編集終了になります。
確認ダイアログ 「Do you really want to dose editing and discard changes?」
「行った編集と変更を破棄しますか?"」に[YES]をクリックすると、破棄されます。
コマンドラインに REFCLOSED を入力しても同様です。
コマンドラインに REFCLOSES (保存して終了)を入力すると、
ダイアログ 「Do you really want to close editing and save changes ?」
「編集を終了し、変更を保存しますか?」が表示されます。
■ 印刷
こちらの環境ではどうしてもモノクロ印刷ができないことがありました。現在は出来ています。
用紙サイズに ISO A0 .. , A0x2 ... とかが表示される場合は、
メニュー「ツール」-「オプション」-「用紙」のチェックをすべて外して[OK]をクリックすると、表示されなくなります。
■ DWG プレビューイメージ(サムネイル)
作成されないようです。システム変数 THUMBSAVE は存在せず、THUMBSIZE だけが存在します。
AutoCAD、IJCAD では表示されず、BricsCAD では、表示されますが、これは BricsCAD が独自に描画しているようです。
(BricsCAD では、DXF ファイルもプレビューが表示されます。)
AutoCAD に付属の AcCoreConsole.exe を使ってサムネイル画像付きの 2013 DWG として保存できます。
かなりクセがありますが、そのためのツール↓
http://izawa-web.com/accscr/accscr1.html
;;以下、スクリプト zoom e zoom 0.9x saveas 2013 y quit n quit ;; ここまで
(defun ExtMinMax( / adoc vss minVpt maxVpt minPt maxPt) (setq adoc (vla-get-activedocument (vlax-get-Acad-Object))) (setq vss (vla-get-activeselectionset adoc)) (vla-clear vss) (vla-Select vss acSelectionSetAll) (if (> (vla-get-count vss) 0) (progn (vla-getboundingbox vss 'minVpt 'maxVpt) (setq minPt (vlax-safearray->list minVpt)) (setq maxPt (vlax-safearray->list maxVpt)) ) ) (vla-clear vss) (list minPt maxPt) )
(defun c:nted() (command "shell_exec" "open,D:\\xxx\\yyy\\zzz\\ncadNTED.exe") (princ) ) (princ)
LAYERS[Enter] または、メニュー - [ツール] - [画層]、または画層コンボボックスの左側のアイコンで画層管理が表示されます。
他の CAD で作成した 画層状態は使えません。→ 選択すると、nanoCAD 5 が落ちます。
下の画像では、構成の下の"LAYVIEW" が他の CAD で作成した画層状態です。
nanoCAD 5 で作成した画層状態(下の図では"構成0")は、マウス右クリックのメニューから「復元」を選択すると復元されます。
テキストファイルへの書き出し、読み込みも行えます。
ただし、他の CAD では期待通りに復元されない(情報が不足してる?)ので、注意してください。
不十分ながらも画層状態が使えるのは非常にありがたいことです。
個別の画層の確認(画層ウォーク)は、画層リストの上の右端のアイコンから行えます。